撮影会やイベントで、衣装からのぞくタトゥーを目立たせたくない。そんなときに頼れるのがコンシーラーを使ったカバーメイクです。
ただ、肌色を厚く塗るだけでは、インクの青みが透けたり、汗で落ちたりしがちです。この記事では、補色で色味を整え、肌色で重ね、仕上げで固定するという3段階の考え方を軸に、選び方から崩れ対策まで順番に解説します。
タトゥー隠しコンシーラーとは?仕組みと選ばれる理由

タトゥー隠しコンシーラーとは、インクの色を肌色に近づけて目立ちにくくするための、カバー力の高いコンシーラーのことです。固めのテクスチャーのものが向いています。
腕・肩・デコルテなど、衣装や撮影の構図に合わせて「必要な範囲だけ」塗れるのが特長です。
シールタイプとの違い
タトゥー隠しには、大きく分けてシールタイプとコンシーラー(塗るタイプ)があります。違いを整理すると次のとおりです。
| 項目 | タイプA:シール | タイプB:コンシーラー |
|---|---|---|
| 仕組み | 肌色のフィルムを貼る | 顔料で色を重ねて隠す |
| 得意な範囲 | 平らで動きの少ない部位 | 関節まわり・曲面・細かい形 |
| 色合わせ | 用意された色から選ぶ | 塗る量や重ね方で調整できる |
| 苦手なこと | 縁の段差・光沢が写真に出ることがある | 汗・擦れ対策の仕上げが必要 |
肘や手首、肩のように曲がる部位や、写真に寄りで写る部位はコンシーラー向きです。広い範囲の土台にシールを貼り、縁の段差をコンシーラーでなじませる併用も選択肢になります。
カバー力の仕組み(補色・高発色)
タトゥーの黒や紺のインクは、肌の上から見ると青〜灰色っぽく見えます。ここに肌色だけを重ねると、青みが透けてグレーに濁りやすくなります。
そこで使うのが補色(色相環で反対側にある色)です。黒・紺の青みにはオレンジ・ピーチ系、赤みにはグリーン系が候補です。肌色の前に少量を重ねます。
そのうえで、発色のよい肌色を薄く重ねます。厚塗りを避けられるので、ヨレやひび割れも抑えやすくなります。
タトゥー隠しコンシーラーの選び方

選ぶときは「色」「質感」「水への強さ」の3点を確認します。撮影会で使うなら、写真の写り方も考えて選ぶのがポイントです。
色味・肌タイプ別の選び方
まず確認したいのは、タトゥーのインク色、周りの肌色、インクの濃さです。
- 黒・紺・グレーのインク:オレンジ・ピーチ系の補色を少量 → 肌色
- 赤・ピンクのインク:グリーン系の補色を少量 → 肌色
- カラフルな多色タトゥー:補色を部分ごとに使い分ける → 肌色
- イエベ寄りの肌(黄みのある肌):イエロー系ベージュが合わせやすい
- ブルベ寄りの肌(赤み・青みのある肌):ピンク系ベージュが合わせやすい
補色の量は、肌色やインクの濃さで変わります。最初は少量から始め、足りない分だけ足して調整しましょう。
肌色は顔ではなく、隠したい部位のすぐ隣で合わせます。腕や脚は顔と色が違うことが多いためです。色を混ぜて調整する場合は、製品の説明で混色できると確認できた組み合わせだけにしてください。
質感は、写真に光が当たっても浮きにくいセミマット〜マットが扱いやすいです。ツヤが強いと、フラッシュでカバー部分だけ光って見えることがあります。
汗・水に強い防水タイプの見極め方
撮影会では、照明や屋外の気温で想像以上に汗をかきます。パッケージや商品説明で次の点を確認しましょう。
- 「ウォータープルーフ(※2)」「汗・水に強い」の表記と、その条件
- 乾き方:製品の説明に沿って乾かし、触れてもベタつかないか
- 衣服への色移りへの配慮:体用は特に重要
- 落とし方の指定:クレンジングが必要か、石けんで落ちるか
撮影後に落とす手段まで含めて、製品指定の方法を確認しておくと安心です。
※2 使用環境・肌質により異なります。効果を保証するものではありません(汗・水に強い処方)
自然に隠すための塗り方・手順

「どのくらい濃く塗ればいいか」は、薄い層を重ねて、隠れた時点で止めるのが答えです。一度に厚く塗るほど、崩れとヨレの原因になります。
下地からコンシーラーまでの重ね方
用意するもの:補色アイテム、肌色アイテム、平筆またはスポンジ、パウダー、パフ、メイクキープミスト。
- 肌を整える:塗る部位を清潔にし、皮脂をティッシュで押さえる。乾燥していれば保湿し、なじむまで待つ
- 補色を少量のせる:まず目立たない1か所に米粒1つ分より少なめに置き、インク色・肌色・濃さに合うか試す。合えば、インクの線より一回り広く、トントンと叩き込む
- 乾かす:製品の説明に従い、触れても動かない状態になってから次へ。すぐ重ねると混ざって濁る
- 肌色を重ねる:スポンジで叩くように薄くのせ、縁は外側へぼかす。透けていれば乾かしてからもう1層
- パウダーで押さえる:パフで軽く押し当て、余分な粉は大きめのブラシで払う
腕全体のように範囲が広い場合は、先に体用ファンデーションで周りの肌色を均一にしておくと、カバー部分との境目が目立ちにくくなります。
色ムラ・青みを抑える補色テクニック
補色は「隠す」ためではなく「色味を整える」ためのもの。量が多すぎると、今度は補色の色が浮いて見えます。
- インクが濃い部分だけに補色をのせ、薄い部分は肌色だけで十分
- 補色が強く出たら、肌色を縁から中心に向かって重ねて調整する
- 境目がくっきりしたら、何もついていないスポンジで縁だけを叩く
- 仕上がりは撮影時と近い照明(スマホのライト等)で確認する
肉眼では隠れていても、白い強い光で撮ると青みが浮くことがあります。本番前にスマホで一度撮影して確認しましょう。
試すときの記録項目:タトゥーの色と大きさ、使用量、塗布時間、経過時間、照明条件をメモしておくと、次回の調整に役立ちます。耐水性や持続性は、環境や製品で変わるため、ご自身の条件で確認してください。
崩れを防ぐコツと注意点

せっかく隠しても、撮影の途中で崩れては意味がありません。崩れの原因は主に汗・皮脂・擦れの3つです。
汗や擦れによる崩れ対策
- 衣装の内側が当たる部分は、着替えたあとにカバーするか、乾く時間を長めに取る
- 汗をかいたらこすらず、ティッシュを押し当てて吸う
- 手袋・アームカバー・ベルトなどが擦れる位置は、塗る範囲を最小限に
- 直前の飲み物・荷物の持ち方にも注意し、カバー面に触れない動線を意識する
持ち歩き用セットとして、肌色アイテム・スポンジ・パウダー・ティッシュをポーチに入れておくと、休憩中に部分直しができます。
長時間キープのための仕上げ方法
- パウダーをのせたあと、製品に記載された距離を守ってメイクキープミストをふんわり吹きかける
- 触らずに自然乾燥させる(時間は製品の説明を優先)
- 乾いたら、もう一度ごく薄くパウダーを押さえる
注意点として、彫って間もないタトゥーや、傷・赤みのある部分には塗らないでください。初めて使う製品は目立たない部位で試し、かゆみや赤みなど異常を感じたら使用を中止しましょう。肌の反応には個人差があります。
また、施設やイベントの規約でタトゥーの扱いが定められている場合があります。事前に確認しておきましょう。コンシーラーでのカバーには限界があり、凹凸や質感までは隠しきれないこともあります。
タトゥーカバーに使うCOSCOSのベースメイクアイテム

COSCOS(コスコス)は、コスプレイヤーの声から生まれたメイクブランドです(2015年〜、株式会社リベルタ)。ここで紹介するのは、タトゥーの上に重ねる肌色づくりに使うファンデーションと、赤みを整える下地です。
ファンデーションの役割は、補色で整えた上に肌色を重ね、周りの肌となじませることです。インクの濃さや凹凸によっては、完全には隠しきれない場合があります。
また、黒・紺の青みに使うオレンジ・ピーチ系の補色アイテムは、下記の掲載商品には含まれていません。掲載商品だけでは補色の工程をすべて満たせないため、青みが気になる場合は別途、補色アイテムを用意してください。
| 商品名 | 価格(2026年9月時点・税込) | 特徴 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| COSCOS UHDファンデーション 342(ピンクベージュ)+WH01(ホワイト) | 3,960円 | ピンクベージュとホワイトのセット。ホワイトは明るさの調整用。混色の可否は製品の説明に従う | ブルベ寄りの肌で、明るさも調整したい人 |
| COSCOS UHDファンデーション 742(イエローベージュ)+WH01(ホワイト) | 3,960円 | イエローベージュとホワイトのセット。ホワイトは明るさの調整用。混色の可否は製品の説明に従う | イエベ寄りの肌で、明るさも調整したい人 |
| COSCOS UHDファンデーション 342(ピンクベージュ)+742(イエローベージュ)+WH01(ホワイト) | 5,940円 | 342・742・WH01がそろう3色セット。混色の可否や使い方は製品の説明に従う | 肌色の判断に迷う人、季節で色が変わる人 |
| COSCOS UHDファンデーション ブラウン(BR01) | 1,980円 | 深みのある肌色に寄せたいときの色 | 暗めの肌色のキャラクターに合わせたい人 |
| COSCOS パーフェクトカラーコントロールベース ミントグリーン | 1,760円 | 赤みをメーキャップ効果(※1)で補整するミントグリーンの下地 | 赤・ピンク系のインクや赤みを整えたい人 |
色や質感の違いを比べたい方は、コンシーラーの一覧ページもあわせてご覧ください。
<small>※1 メーキャップ効果による。使用環境・肌質により異なります。</small>
まとめ
タトゥー隠しは「補色で色味を整える→肌色を薄く重ねる→パウダーとミストで固定」の3段階が基本です。 撮影前に照明下で写りを確認し、直し用のセットを持ち歩きましょう。 アイテム選びに迷ったら、COSCOSのコンシーラー一覧も参考にしてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q: 撮影後、タトゥー隠しのコンシーラーはどう落とせばいいですか?
A: 落とし方は、使った製品に指定された方法を優先してください。オイルやバームタイプのクレンジングが指定されている場合は、ゴシゴシこすらず、なじませる時間を長めに取るのがポイントです。
Q: 白肌やブラウン肌のキャラクターに合わせる場合も同じ手順ですか?
A: 基本は同じで、最後の「肌色」を目標の肌色に置き換えます。先にタトゥー部分を補色と自分の肌色で整えてから全体を目標の色に変えると、インクが透けにくくなります。
Q: タトゥーの線が盛り上がっている場合も隠せますか?
A: 色はカバーできますが、凹凸による影までは隠しきれないことがあります。光が横から当たらない構図を選ぶ、マットに仕上げてツヤを抑えるなどの工夫を組み合わせましょう。



